組織内やチーム内で情報を共有化したいと考えたときに、スムーズに情報共有を進めるためには優れた情報共有アプリを使用する必要があります。
しかし、多くの企業が情報共有を実施している今では情報共有アプリの数や種類も豊富にあるため、どのアプリを選べば良いのか判断しにくいと感じられるでしょう。
この記事では、情報共有アプリの選び方のポイントと、おすすめの情報共有アプリを紹介いたします。
情報共有アプリとは
情報共有アプリには多くの種類があり、データの作成と共有・高度な検索・チャット・Web会議・スケジュール共有・タスク管理などの機能が全て搭載されたものや、どれかの機能に特化したものなど多様なアプリが存在しています。
また、ほとんどの情報共有アプリは使い心地にこだわり抜かれ、パソコンの操作に慣れていない人でも簡単に使いこなせる工夫がされています。業務で使用している他社のサービスと連携可能なものもあるため、あまり作業環境を変えずに情報共有アプリの導入をすることも可能でしょう。
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情報共有アプリを利用するメリット
情報共有アプリを導入すればスムーズに情報共有が進められますが、ここからは情報共有アプリを利用するより具体的なメリットを紹介します。
社内情報の整理・管理がしやすくなる
組織の規模が大きいほど情報の量は増え、管理が難しくなります。どんなに有益な情報も、必要なときに手に入らないのでは活用することができず、情報を持っている意味がなくなってしまうでしょう。
今までの情報共有の考え方では、共有サーバーにファイルを入れて共有完了だと考えている方も少なくありませんでしたが、その状態は「ただ共有できる場所にデータを置いた」だけであり、その情報が活用しやすいか・検索しやすいかまで考えられていません。
情報共有アプリを使えば簡単な操作で情報の共有が可能で、必要なときに希望した情報がすぐに検索できるようになります。
コミュニケーションが円滑になる
多くの情報共有アプリには、チャット機能やコメント機能が用意されています。議題であるデータを閲覧しながら会話を進めるような感覚でチャット・コメントを入力すれば、その場にいなくてもスムーズに話が進められるようになりますし、目の前でデータを修正していくこともできるでしょう。
今まで指示を受けて修正・提出を繰り返していたことを考えると、非常に効率的に作業が進められると言えます。また、情報が共有されているチームや組織はコミュニケーションが活性化するため、議論や提案がしやすい環境が作られます。
業務による隔たりもなくなりますので、個人間だけでなくチーム間や部署間でチームワークを育むこともできるでしょう。
スケジュール管理を効率化できる
情報共有アプリの中には、スケジュールを共有できるものもあります。スケジュールが共有できていれば、打ち合わせの日程を調整するような手間が不要になり、相手のスケジュールが分からずに困るようなこともなくなるでしょう。
アプリによっては打ち合わせの時間の設定と同時にメンバーに通知を送信する機能が備えられていますので、メールで全員のスケジュールを確認するような作業をしなくて良いのです。
情報共有をすること自体のメリットついてはこちらの記事もあわせてご参考ください。
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また、情報共有は物理的に社員同士に距離が生まれるリモートワークを円滑に進めるためにも重要です。
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情報共有アプリの選び方
情報共有をスムーズに進めるために重要なポイントは、情報共有をするためにかかる手間や時間を可能な限り少なくすることです。そのためには、情報共有に特化したアプリを導入し、普段の業務の効率を下げずに情報共有が行えなくてはいけません。
自社に最適な情報共有アプリを導入すれば、本来の目的である情報共有を進めながら、今まで以上に効率的に業務が進められるでしょう。
利用目的に合っているか
多くの企業で情報共有が導入された今では、多くの種類の情報共有アプリが流通しており、それぞれのアプリに特徴があります。
アプリによって使用できる機能に違いがあるため、利用目的に適した情報共有アプリを見つけなければ、求めていた使い方ができない可能性もあるでしょう。
また、機能が豊富にあれば良いとも限りません。機能が多いアプリほど費用が高額になりますし、あまりにツールが多すぎて使いにくくなってしまうこともあります。情報共有アプリは、企業が考えている利用目的に必要な機能が備わっていて、シンプルな使い心地・操作方法のものを選ぶと良いでしょう。
利用人数・制限が自社に最適か
情報共有アプリには最大で利用できる人数や容量などに制限があり、プランによって制限に違いがある場合が多いです。プラン変更時には費用に違いが出てきますし、場合によってはそのアプリでは対応できない可能性もあるでしょう。
長期的な使用を見据えた上で情報共有アプリを使用する人数・想定される必要な容量なども考慮した上でアプリの検討をしなくてはいけません。
複数のデバイスから利用できるか
情報共有はパソコンのみで行うとは限りません。スマホやタブレットでも情報共有アプリが使用できれば、出張中や移動中にも活用できますし、リモートワーク時にも使いやすくなるでしょう。
パソコントラブルがあった場合にも柔軟な対応ができますので、情報共有アプリは複数のデバイスで利用できるものを選びましょう。
また、利用が可能であっても使い心地に差がある場合も考えられますので、情報共有アプリの選定は複数のデバイスを使用して行ってください。
操作しやすい仕様になっているか
情報共有は社員全員が実施する必要があり、一部の社員だけがアプリを使用しても本来期待できた効果を発揮できません。情報共有アプリを実際に使用する社員に浸透しやすくするためには、情報共有アプリは簡単に操作できるものでなくてはいけないのです。
情報共有アプリの導入を検討する担当者はパソコンの操作に長けているかと思いますが、パソコン操作が苦手な社員でも、導入と同時に操作が可能かを考えてアプリを検討する必要があります。
まずは無料で試すのがオススメ
情報共有ツールの選び方のポイントを紹介しましたが、ポイントを押さえてアプリ選びを行ったとしても、やはり実際に使用してみなくては使い心地は確認できません。
そのため多くの情報共有ツールでは、無料の試用期間や制限付きの無料プランが用意されています。使い心地・操作性の確認はその無料期間でできますので、用意されている試用期間や無料プランを活用してアプリの選定を行うと良いでしょう。
情報共有アプリの導入ステップについて知りたいという方はこちらの記事を参考にしてください。
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機能別:情報共有アプリおすすめ7選
ここからは、具体的におすすめできる情報共有ツールを機能別に紹介いたします。
自社で必要とする機能があるアプリを確認し、まずは無料プランや試用期間を活用して使い心地を確認してみましょう。
ドキュメントの作成・管理
情報共有にはドキュメントの作成・管理が欠かせません。ドキュメントの作成・管理ができる情報共有アプリを使用すれば、スムーズに文書作成・共有・管理・検索ができるようになるでしょう。
flouu
flouu(フロー)では豊富なテンプレートが用意されているため、ドキュメント作成が簡単に行えるようになります。作成したドキュメントは複数の社員で同時編集が可能です。
チャットやコメント機能を使えば、会話をしているような感覚でドキュメント編集ができるでしょう。また優れた全文検索機能を搭載しているため、必要な情報を簡単に手に入れられるようになります。
【flouu:契約期間や費用(税抜)】
1ユーザーごとの料金設定
・スタンダード 500円/30日
・エンタープライズ お問い合わせ
※無料試用期間:14日間
※導入支援サービスやオプションの設定あり
esa
esa(エサ)は不完全なドキュメントでも共有し、何度も修正・更新を繰り返しながら情報を育てていくというイメージで情報共有を進めるアプリです。
可変性のある情報を扱うような業種に適しており、flouuと同様ドキュメントはリアルタイムで複数の人が編集できるようになっています。試用期間が2ヶ月間も用意されているため、じっくり使い心地を確認できるでしょう。
【esa:契約期間や費用(税込)】
1ユーザーごとの料金設定
・500円/1ヶ月
※無料試用期間:2ヶ月間
Qiita:Team
ドキュメントの書きやすさにこだわっているQiita:Teamは、ブログを書くような感覚で簡単にドキュメントが作成できるようになっています。議事録や日報は、テンプレートを使用すればフォーマットが統一できるため、ドキュメント管理もしやすくなるでしょう。
【Qiita Team:契約期間や費用(税込)】
・Micro メンバー上限3名 1,520円/1ヶ月
・Small メンバー上限7名 4,900円/1ヶ月
・Medium メンバー上限10名 7,050円/1ヶ月
・Large メンバー上限17名 15,300円/1ヶ月
・Extra メンバー上限17名以上 15,300円〜/1ヶ月
※無料試用期間:30日間
コミュニケーションの円滑化
コミュニケーションを円滑に進めるために用意されている情報共有アプリは、プライベートで使っているようなチャットの使いやすさと、ビジネスでの使用を想定した機能を兼ね備え、万全のセキュリティも確保しています。
Slack
ビジネス向けのチャットツールであるSlack(スラック)は他のサービスとの連携が可能で、カスタマイズ性が高いという特徴があります。
チャットに添付されたファイルを一覧表示で確認できるため、チャットの流れを見返さなくてもファイル検索が簡単にできるようになっています。基本的には無料で使用できるのですが、有料版になると使用できるファイルストレージの容量が増え、その他にも多くの機能が追加されます。
【Slack:契約期間や費用】
1ユーザーごとの料金設定
・Free メッセージ履歴10,000件まで・ワークスペースあたり5GBまでのファイルストレージ
・Standard 6.67USD/1ヶ月 メンバーごとに10GBのファイルストレージ
・Plus 12.50USD/1ヶ月 メンバーごとに20GBのファイルストレージ
・Enterprise Grid 要見積/1ヶ月 メンバーごとに1TBのファイルストレージ
Chatwork
Chatwork(チャットワーク)は気軽な感覚でコミュニケーションが取れるビジネス用のチャットツールです。グループチャットが可能なので、複数の社員同士での連絡も取りやすくなります。
またタスク管理機能を使用してチャットごとにタスクを一覧表示しておけば、現在発生しているタスクを全メンバーで把握できるという特徴もあります。Slackと同様に無料で基本的な機能が使用できますが、有料版になるとグループチャットの制限数が増え、管理者機能なども使えるようになります。
【Chatwork:契約期間や費用(税抜)】
1ユーザーごとの料金設定
・Free 14グループチャットまで・5GBストレージ(全ユーザー)
・Personal 400円/1ヶ月 グループチャット無制限・10GBストレージ(全ユーザー)
・Business 500円/1ヶ月 グループチャット無制限・10GBストレージ(1ユーザー)
・Enterprise 800円/1ヶ月 グループチャット無制限・10GBストレージ(1ユーザー)・管理機能など
BusinessとEnterpriseプランには1ヶ月間の試用期間が用意されています。
タスクやスケジュールの管理
社員同士でタスクやスケジュールを共有できれば、業務の進捗具合も一目で分かるようになり、予定の調整もスムーズに進められるでしょう。ここからはタスク・スケジュール管理に優れた情報共有アプリを紹介いたします。
LINE Works
LINE Worksは、多くの人が使用に慣れているLINEのビジネス版の情報共有ツールです。誰もが使用に慣れているため、導入後も社員に浸透させやすいという大きな特徴があります。
チャットツールが優れていることはもちろんのこと、カレンダー機能やタスク管理も用意されており、どの機能も非常にシンプルで使いやすいデザインです。
【LINE Works:契約期間や費用(税抜)】
1ユーザーごとの料金設定
・フリー ユーザー100人まで・5GBストレージ
・ライト 360円/1ヶ月 ユーザー無制限・100GBストレージ
・ベーシック 600円/1ヶ月 ユーザー無制限・1TBストレージ
・プレミアム 1,200円/1ヶ月 ユーザー無制限・10TBストレージ
※年間契約時は20%割引
Kintone
Kintone(キントーン)は多くのアプリを自分の使いやすいように追加することで、最適なワークスペースで業務を行えるようになる情報共有アプリです。
拡張機能が豊富なため、アプリ自体を自社に最適なスタイルに変更できるでしょう。優れたタスク管理・スケジュール共有機能を持ったアプリが備えられています。
【Kintone:契約期間や費用】
1ユーザーごとの料金設定
・ライトコース 780円/1ヶ月
・スタンダード 1,500円/1ヶ月
※無料試用期間:30日間
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まとめ
情報共有アプリの選び方や、おすすめのアプリを説明いたしました。
情報共有をスムーズに進めるためには情報共有アプリの導入が欠かせないことをお伝えできたかと思いますが、アプリの選定はとても困難な作業です。
この記事で紹介した情報共有アプリ選びのポイントを活用し、自社に最適なアプリを選べるようにしましょう。