日報は毎日作成するものなので、正確かつ効率的に作成できなくてはいけません。どのような業種の方でも、一般的に日報を書くために長い時間を使うことはできないでしょう。
この記事では、スムーズに日報を作成するためにテンプレートを活用する方法をお伝えします。すぐに使用できるテンプレートも紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。
日報のテンプレートとは
テンプレートとはさまざまな書類に使用できるもので、必須事項をあらかじめ記載しておく雛形・フォーマットの全般ことを言います。日報に限らず多くの書類にはテンプレートが存在しているでしょう。
日報にテンプレートがあれば毎日同じことを入力する手間が省け、入力項目が減れば誤字脱字などのケアレスミスが発生してしまう恐れも軽減できるようになります。つまりテンプレートを使うことによって、効率良く日報が作成できるということです。
多くの企業では、業務上使用する書類に会社専用のテンプレートを用意しておりますので、会社に日報のテンプレートがある場合には、なるべくその書式を使用しましょう。
上司や先輩から既存の書式をいただけるなら、そのテンプレートを参考にしても良いです。
日報の書き方についてはこちらの記事もあわせてご参考ください。
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日報のテンプレートを使うメリット
日報のテンプレートを活用すると効率的に日報作成ができることをお伝えいたしましたが、テンプレートの導入で得られるメリットは、効率の良さだけではありません。
ここからは、テンプレートを活用する具体的なメリットを説明しましょう。
業務改善がしやすくなる
テンプレートを使用せずに日報を作成すると、毎日違ったスタイルの日報を上司に提出してしまうことになり、必須項目の書き忘れが発生したり今までの業務との比較もしにくくなるでしょう。
テンプレートを活用して日報作成をすれば、毎日同じ書式を使って業務を振り返ることになりますので、客観的に業務を捉えられ過去の業務との比較がしやすくなります。業務同士を比べ客観的な視野で業務全体を見られるようになると、業務の課題が見えて改善点を思いつくこともあるでしょう。
業務改善は実施しようと考えても、なかなか簡単に実行できるものではありませんが、日報作成を日々の業務に取り入れるだけで、自然に改善すべき点が見えてくる可能性が高くなります。業務は常に改善を繰り返して良い方向に進められるものですので、常に業務改善を意識して仕事ができる非常に理想的な環境を整えられるということです。
また、ほとんどの人は忙しい中で時間に追われながら日報を作成すると思いますが、テンプレートがあるだけで日報を作成するという行為のハードル自体が下げられ、少しの空いた時間を活用して日報作成ができるようになります。最初は多少の時間がかかるかもしれませんが、テンプレートを活用すれば日報作成にかかる時間も削減できるでしょう。
上司や他者も把握しやすい
テンプレートは自分が日報作成をしやすくするためだけに使用するものではありません。テンプレートを活用して基本的な記載事項が揃っていると、日報を読む側である上司や他の社員にも日報の内容が読みやすくなるのです。
上司は毎日何人または何十人もの部下からの日報を確認し、受け取った日報に対して的確なフィードバックをしているため、読みにくい日報にストレスを感じてしまうこともあります。上司の時間を無駄に奪わないためにも、日報のテンプレートは重要な役割を果たすということです。
伝わりやすい日報が作成できれば「仕事ができる部下」としての評価が得られる可能性も上がります。日報をただの「毎日提出しなくてはいけないもの」と考えるか「自分の評価の対象」と考えるかによって、その仕上がりは大きく変わってくるでしょう。
また、自分や上司といった個人単位の考えではなく組織全体としての広い目線で考えても、日報にテンプレートを活用することで得られるメリットがあります。
日報にテンプレートを導入すれば、先ほどお伝えしたように上司から部下へのフィードバックがスムーズに進みます。そして日々業務改善が実施されやすい環境が整いますので、組織としても大きな成長が期待できるようになるのです。
構成と無料テンプレート
日報のテンプレートを使用するメリットを理解したところで、日報の基本的な構成を紹介します。まずは構成を理解した上で自分の業務に最適なテンプレートを探すと良いでしょう。
ここからは日報に書くべき項目を、その細かな内容を含めて紹介します。必要な項目は業種によって追加される場合もありますので注意してください。
基本的な構成
基本情報
日報に必要な基本的な情報です。具体的には日報の日付・日報作成者氏名などを記載します。
今日の目標
その日に達成したいと考えていることを記載します。毎日目標を持つことにより、日報作成者自身が日々成果を確認しながら業務を進められるようになりますし、上司にも自分が実施した業務の日々の結果がアピールできます。
業務内容
その日に実施した業務を使用した時間や結果を含めて簡潔に分かりやすく記載します。箇条書き・時系列など書き方は好みで使い分ければ良いのですが、一般的には会議や外出アポイントメントなど時間の約束が多い働き方をしている場合は、時系列を選んだ方が良いでしょう。
また移動のある業務の場合は訪問先や訪問目的についても記録しておきます。
箇条書きの方が短時間で作成できるため、自分の業務に最適な日報のスタイルを決めてください。
所感
今日の業務中に感じたこと・気づいたこと・学んだことを記載します。業務に直接関係のないことだとしても、重要な情報であると感じるのであれば書き残しましょう。
売り上げや来客数などに触れる場合は、「たくさん」や「多く」などの抽象的な主観ではなく、可能な限り数字を利用して具体的な表現ができるようにします。
課題と改善策
業務中に問題点や課題を見つけ、改善策が思いついたのであればその内容を記載します。的確な改善策が思い浮かばない場合には、日報を活用して上司に相談し、フォローを依頼しましょう。
忙しい上司の時間を煩わせてはいけないと思う方もいるようですが、日報は上司が問題や課題に対していち早くフォローを行うためにあります。上司が把握していない状態で問題が大きくなってしまう前に、上司に報告・相談をすることに意味があるのです。
明日の予定
明日の予定を書きます。アポイントメントなどがない場合は、予定する業務について書きましょう。明日の目標について考えておくと、翌日までに翌日中に何をどう取り組むべきか考える時間が用意できます。
テキストの無料テンプレ
ここでは、すぐに使用できる日報のテンプレートを紹介します。
どのような業種でも活用できる書式ですので、ぜひ参考にしてください。メールなどにそのまま添付して使用しても良いですし、枠を設けて表を作成してエクセルファイルなどを作っても良いでしょう。
日報の提出方法はメール・チャット・共有フォルダなど会社によって変わりますので、自分の会社に最適な方法で日報を作るようにしてください。
こちらのテンプレートでは記載例も記しておりますので、テンプレートを活用する場合には例の文章を削除して使います。
日報
2020/00/00(月) 日報作成者氏名
【今日の目標】
・新商品Aの販促プロジェクト資料を完成させ提出する
・新商品Aの紹介を既存企業2社以上に実施する
・社内会議の参加
・社内月例会議の参加
【今日の業務内容】(時系列に書く場合は、時間と内容を記載)
・社内会議参加・議事録作成を担当(1時間)
・新商品Aの販促プロジェクト資料作成・山田課長に提出(3時間)
・新商品A紹介:B商会佐々木様/C株式会社太田様(両者とも明日訪問約束)
・社内月例会議参加・議事録作成を担当(1時間)
・D株式会社のクレーム対応(商品Gの不具合について)
【所感】
・B商会佐々木様/C株式会社太田様ともに新商品A実物を確認したいとのことで訪問約束あり
・D株式会社:商品Gの不具合について説明し再発防止策を提示(再発防止策書類添付します)
【課題と改善策】
・新商品Aを紹介するには、実物を確認していただくためにも訪問が最適だと感じました。
・商品Gの不具合について初期対応に問題があったと考えられますので、次回よりカスタマーセンター対応ではなく担当営業に直接クレームが入るようなシステムを構築するべきだと考えます。
【明日の予定】
・新商品A紹介:B商会佐々木様(10:00)/C株式会社太田様(13:00)訪問約束
・新商品A販促プロジェクト資料の修正
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ダウンロードできるテンプレ
日報のテンプレートはダウンロードしたものを活用することもお勧めです。
一般的に配布されている日報のテンプレートは、多くの人が利用しやすいと感じられる書式が考え抜かれていますので、自分で試行錯誤を繰り返すよりも早く完成度の高いテンプレートが手に入れられるでしょう。
また、情報共有ツールとして人気のあるflouu(フロー)では多くのテンプレートが用意されており、その中には非常に使いやすい日報のテンプレートもあります。
flouu(フロー)を活用して日報を管理するとタグ付けなどの機能も活用できるため、毎日の作成で膨大な量になってしまうことが予想できる日報の管理にも適していると言えます。
また、flouu(フロー)には独自の優れた検索機能が搭載されていますので、日報以外の書類も綺麗に整えられ、情報が溢れてしまい探したい情報を見つけられないような状態も避けられるでしょう。
日報を書くときの注意点
日報の作成はテンプレートを活用することによって、短時間で効率良く実施できるようになりますが、テンプレートでカバーできるのは必須項目までです。
項目の中の文章は、自分で分かりやすく伝わりやすいものにする工夫をしなくてはいけません。慣れるまでは多少の時間がかかりますが、分かりにくい文章にならないように気をつけましょう。
ここからは日報を作成するときの注意点について説明します。どの注意点も心がけるでけで日報の仕上がりに違いが出ますので、覚えておきましょう。
業務ごとに振り返る
日報は毎日作成するものですが、一日の最後に全ての業務についてまとめて日報を書こうと考えると、思っている以上に細かな部分まで思い出せないことがあります。
そのため、一日の最後でなくても業務ごとに日報を書いておく・日報用に簡単なメモを残しておくなどの方法を取ると良いでしょう。メモは電子データを活用すれば、コピペで日報に貼り付けることも可能です。課題・改善策を考えたとしても忘れてしまっては意味がありませんし、日報に書き残すこともできません。思いついたことは残しておく習慣をつけてください。
さらに、業務を行うにあたり「この出来事を日報にこうやって書き残そう」と考える癖をつけると、常に自分が行なっている業務が客観的な視点で見られるようになります。業務に熱中していると、つい客観的に物事を捉えられなくなりますが、日報を書くという習慣があることにより、多角的な視点で業務に取り組めるようになるのです。
この考え方は日報に関係なく、自分の働き方のプラスになるでしょう。
要点を端的に書く
日報は手段であり目的にしてはいけないものです。しかし日報作成を毎日行ううちに「日報は言われているから作る義務的なもの」と感じ、ただの作業にしてしまう人は少なくありません。どんなに素晴らしい日報を作成しても、日報は直接利益を生むことはありませんので、日報作成に多くの時間を割くことはできないのです。
そのためには、短時間で効率良く日報を作成できるよう、ダラダラと時間を使い長文を記すような日報を作成しないようにしましょう。
また、日報は作成して上司に読んでもらうことで多くのメリットが得られるものです。そのためには「読みやすく・分かりやすい日報」を作成し、上司の時間を無駄に奪わないようにします。箇条書きや番号付けなどの工夫をして、より読みやすく伝わりやすい日報を作成してください。
まとめ
日報に活用できるテンプレートを紹介いたしました。
日報は毎日正確なものを短時間で作成しなくてはいけませんので、テンプレートを使って効率良く作成作業を進める必要があります。
テンプレートで必須項目を埋め、伝わりやすい本文を書けるようにしましょう。