文書・文章作成

文書管理の基本とは?社内の文書管理を成功させるために知っておくべきこと


企業では膨大な量や種類の書類や資料を管理しなくてはいけません。中には機密情報や個人情報が含まれているもの・保存期間が定められているもの・取引先との重要な契約書なども存在するでしょう。

これらの文書管理が適切に行われていない企業では、業務効率が下がるだけでなく、情報漏洩や紛失という企業の信用が損なわれる大きな問題が発生してしまう恐れがあるのです。

この記事では、文書管理についての基本的な知識とともに、文書管理を成功させるために知っておくべきことをまとめました。自社の文書管理を見直したいと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。

 

文書管理の基本

文書管理は、紙媒体だけでなく電子データの文書も含めて企業に存在する書類・資料などの文書を適切に管理する取り組みを指しています。

ここで言う管理とは、ただ文書を集めて保管しておくだけではなく、誰もが必要な時にすぐ文書が取り出せるように整え、保存期間が過ぎたら破棄されるようなサイクルができている状態のことです。そのため、文書を保存=文書管理と考えてはいけません。

情報が溢れている情報過多の今、文書の保管のみを行っていると、文書が散在してどこに何があるのかが分からない状態になってしまうでしょう。

どのような業種であっても企業には一定量の文書が存在しており、どの企業も自己ルールで文書を扱っているはずですが、その方法が文書管理として適しているかどうかが見直されないまま長い時間が経過している場合が多いです。

文書管理については、こちらの記事でも詳しく説明しているため、参考にしてください。

文書管理とは何か?文書管理が重要な理由と導入時のポイント!

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企業に適した文書管理を行うメリット

適切な文書管理が進められるようになると、企業は多くのメリットを得られます。ここでは、文書管理の見直しによるメリットについて説明しましょう。

 

業務が効率化する

文書管理ができているという状態の企業では、必要な書類がすぐに手に入り活用できます。「書類を探す」ような非効率な動作がないため、全ての業務が円滑に進むのです。

書類検索にかかる労力・時間を重要視せずに放置している企業は多いですが、社員が毎日10分書類を探しているとしたら、100人の社員がいれば毎日100分、1週間で500分つまり8時間以上の時間が無駄になっていると言えるでしょう。

また一部の担当者に「〇〇の書類はどこにあるか?」という質問が集まり、担当者の業務を妨げることもなくなります。

 

書類紛失・情報漏洩のリスクが下がる

文書管理ができていないと重要な書類を紛失・盗難されたとしても、その事実に気がつくことすら不可能な場合があります。文書が管理されていなければ、必然的に情報セキュリティも低くなるでしょう。

顧客情報の漏洩・紛失の問題は度々ニュースになっていますが、このような問題が起こると顧客は企業に不信感を抱いてしまいます。一度損なわれた信頼を回復するには長い年月が必要であり、文書管理は企業の信頼を守るためにも重要なことなのです。

 

テレワークに対応しやすくなる

文書管理自体は電子データの文書だけでなく紙媒体の文書にも使用する言葉ですが、ペーパーレス化の流れと文書管理のしやすさから、多くの企業では文書管理の見直しと同時に文書の電子データ化を進めています。

その結果、文書が紙として書庫に保管されるのではなく、電子データとしてクラウドやサーバー上に保管されるようになり、インターネット環境さえ整っていればどこでも仕事ができるようになるのです。

テレワークや出張はもちろん、地方に暮らしてリモートワークを行う・在宅で子育てや介護をしながら働くなど、多様な働き方の実現につながると言えるでしょう。

 

多くの企業で文書管理がうまくできていない原因

企業で文書管理が適切に行われることで、多くのメリットが得られる事実は社会的に周知されているものの、思うように文書管理が進まないという企業も多いです。

その代表的な原因は下記のようなものです。

・個人文書と共有文書の区別ができていない
・文書の個人保有が習慣化している
・文書が整理されず検索できない状態に陥っている
・文書管理は誰かの仕事だと思い込んでいる
・文書管理は個人レベルの業務だと思い込んでいる

これらの原因に共通することは「社員が文書管理の重要性を理解していない」部分にあり、だからこそ人任せにしたり自己判断で動いたりしてしまうのだと考えられます。

企業は文書管理によって得られるメリットともに、文書管理ができていない状態の非効率さやリスクについての教育を行う必要があるでしょう。

また、今まで長年取り組んできた企業独自の文書管理が「絶対的な正解」であり、なかなか既存の仕組みの見直しができない企業も多いです。

 

文書管理と保存期間の関係

冒頭でもお伝えしたように、文書管理とはただ文書を保存することを指しているのではありません。業務を続ける中で文書保存のみを行っていれば文書が増え続けてしまうでしょう。

文書は定められた期間が過ぎた後、適切な方法で処分する必要があるのです。

 

文書は種類によって保存期間が異なる

文書はその種類によって定められている保存期間が変わるため、文書の保存期間の管理を手動で行うのは非常に労力のかかる作業です。

このような理由から、多くの企業では保存までのプロセスは構築されているものの、文書の破棄ルールが曖昧になままになっていたり放置されてしまっていたりするのです。

文書の保存期間については、法律で明確な定めがあるものと、それ以外に企業独自のルールが設定されているものがあります。ここでは、保存期間が定められている代表的な文書の例を紹介しましょう。

 

保存期間が1年以上5年未満の文書の代表例

・労働者名簿・賃金台帳・解雇や退職に関する書類
・労災保険に関する書類
・雇用保険・健康保険・厚生年金保険に関する書類

 

保存期間が5年以上10年以下の文書の代用例

・株主総会議事録・取締役会議事録・監査役会議事録
・仕訳帳・現金出納帳・売掛帳・買掛帳など取引に関する帳簿
・総勘定元帳など会計帳簿
・棚卸し表・貸借対照表・損益計算書など決算に関する書類
・監査報告書など監査人による報告書

 

永久保存文書の代表例

・企業の定款
・株主名簿
・官公庁からの認可証・通達などの文書
・特許権・登録証などの知的所有権に関する書類
・土地の権利に関わる登記書類
・訴訟関係の書類

 

その他の文書

法律に規定はないものの多くの企業では履歴書などの書類を独自のルールで保存しています。

 

文書管理のペーパーレス化を進めるべき理由

ペーパーレス化が求められている今でも、多くの企業ではなかなか紙媒体の文書管理から抜け出せないという現状があります。

しかし、社会的なペーパーレス化促進のため・文書を扱う担当者の負担を減らす目的から、基準に該当する文書は電子データで管理しなくてはいけないという法律「電子帳簿保存法」も制定されました。

電子帳簿保存法では、電子やりとりで得た文書を印刷して保存することができず、電子で得た文書は電子のまま保存しなくてはいけません。例えば、取引先からメールで送られてきた契約書は紙保存ではなくデータ保存で管理する必要があるのです。

電子帳簿保存法は2022年1月から施行予定でしたが、現在2年間の猶予期間が設けられています。

多くの企業ではメールやクラウドなどを使って取引先と書類のやり取りを行なっていることから、今まで紙媒体であれば問題なく文書管理が行われていた企業であっても、これからは電子データでの文書管理が主体に変わってくるでしょう。

そのため、紙での文書管理をメインで続けたいと考えている企業も、文書管理の方法の見直しが求められているのです。

電子帳簿保存法については、こちらの記事で詳しく説明しています。

【2022年電子帳簿保存法改正後】電子帳簿保存法に沿った文書管理のポイント!

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文書管理を成功させるためには

文書管理は既存のルールや概念を変えた上で、全社員の理解のもと見直しが進められるものであり、管理するべき文書が多い企業ほど文書管理をうまく進めることが難しいでしょう。

ここでは文書管理を成功させるために知っておくべきことをまとめました。

 

文書管理の重要性を社員に周知する

メリットのない行動には誰もが前向きに取り組めないものです。

そのため、文書管理の見直しを行う前に、適切な文書管理によって企業全体・社員個人が得られるメリットや効果について周知する必要があるでしょう。

 

文書管理のルールを統一する

社員が独自の判断で文書の分類方法・保存方法などを決めてしまう状態では、文書管理はうまくいきません。事前に文書管理のルールを決め、企業全体で同じルールが守れるようにしましょう。

ただし、細か過ぎたり多過ぎたりするルールは形骸化しやすいため、シンプルで分かりやすいルールを設定してください。

文書管理規定など文書管理時に守るべきルールの設定方法は、こちらの記事でも記載しています。

文書管理規定とは?文書管理規定の作成方法と作成時に知っておくべきポイントを紹介!

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文書管理に適したツールを導入する

文書管理を共有フォルダなど社内にあるシステムのみで行うのは非常にハードルが高く、文書管理が失敗する原因になります。文書管理のために作られた文書管理ツールを使えば、細かなルールを設定しなくても文書管理がスムーズに進められるのです。

文書管理ツールには優れた検索機能や文書作成時のテンプレート機能が搭載されており、文書の共有・修正も行いやすいことから、文書管理にかかる手間を最小限に抑えられるでしょう。

また、文書に権限の設定も可能なので、権限をつけて管理していた紙の文書もデータ化できます。

文書管理に適したツールの選び方は、こちらの記事が参考になるでしょう。

クラウド型文書管理ツールとは何か?ツールの選び方からおすすめのツール7選を紹介!

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文書管理が効率良く行える文書管理システム4選!代表的な機能とシステムの選び方まとめ!

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おすすめの文書管理ツール

文書管理ツールには、文書管理を成功させるための機能が豊富に搭載されています。自社に最適なツールを導入すれば、文書管理がスムーズに進められるでしょう。

 

flouu

flouuはリアルタイム同時編集が可能な文書管理ツールで、多くのテンプレートが用意されていることから管理する文書の書式の統一も行いやすいです。

ドキュメントを主体としたコミュニケーションが可能だという特徴があり、コメントを送り合いながら文書の修正を進められるでしょう。

文書管理ツールとしても優秀なツールですが、社内の情報共有・コミュニケーションの活性化にも役立ちます。

さらに、優れた検索機能が搭載されているため、必要な文書がすぐに見つけられるのです。

【flouuの費用(30日間・1ユーザーあたり)】
・基本料金 550円
・セキュリティオプション 550円
・OCRオプション 220円
※14日間の試用期間あり

 

esa

「情報を、育てたい」というキャッチコピーが特徴的なesaは完成していない情報でも共有し、社員全員で情報を育てていく考え方で活用される文書管理ツールです。

こうして完成した情報は整理され、いつでも活用可能な状態で保存できるのです。日々情報の変化・修正が必要な業種に適しているでしょう。

2ヶ月間という長い試用期間が用意されているため、時間をかけて使い心地の確認ができます。

【esaの費用(1ヶ月・1ユーザーあたり)】
・500円
※2ヶ月間の試用期間あり

 

Confluence

直感的な操作で文書の作成・検索が行えるConfluenceは、文書が点在してしまうような状況を防ぎ、整理しやすい環境を整える文書管理ツールです。

何百もの数のアプリによってツール自体がカスタマイズ可能であり、文書管理に限らず多用途に活用できます。機能の多い文書管理ツールを探しているのなら、検討してみると良いでしょう。

【Confluenceの費用(1ヶ月・1ユーザーあたり)】
・Free (10ユーザーまで)
・Standard 5.5ドル
・Premium 10.5ドル
・Enterprise 要見積
※7日間の試用期間あり

 

文書管理ツールについては、こちらの記事でも記載していますので参考にしてください。

文書管理ツールのメリット・デメリットと選び方のまとめ!おすすめのツール9選!

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まとめ

文書管理は多くの企業にとって簡単に改善が難しい課題であり、正しく文書が管理できている企業でも、管理のために多くの労力やコストが裂かれてしまっている場合があります。

効率良く文書管理を進めるためには、文書管理ツールを導入すると良いでしょう。自社に適した文書管理ツールを活用すれば、社員が文書管理がしやすい環境がすぐに整えられます。

まずは、自社が文書管理に求める機能は何かを考えてみてください。

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