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資料作成は「進め方」で8割決まる!プロのコンサルタントが教える無駄な修正をゼロにするためのステップ

投稿日:2019年7月25日 更新日:

新しい企画の説明資料や、お客様への提案書、定例ミーティングの報告資料など、資料作成はほぼ全てのビジネスパーソンにおいてなくてはならないスキルです。しかしながら資料作成のポイントについて多くの人は体系だった指導を受けることは少なく、日々頭を悩ませながら多くの時間をかけて作成しているのではないでしょうか。

筆者の経験上、資料作成を最も効率的に進める方法は見栄えのよいスライドを作るコツや、資料作成アプリのショートカットを覚えることに加え、資料そのものを作成する手順によるところが大きいと考えています。

こちらの記事では、戦略コンサルタントである筆者が数多くの資料作成の経験を元に、度重なる資料修正を行わないための資料作成の進め方について説明をしていきます。

資料作成の前提を明確にする

資料作成は相手に何かを要求したり理解してもらうための手段であり目的ではありません。やみくもにスライド作成に取り掛かる前に、相手に説明をする上での前提を明確にしましょう。具体的には以下を明らかにすると、適切な資料作成の方向性が見えてくるかと思います。

資料説明によって得たい成果は何か

資料を説明する際に、説明者が得たい成果が相手に明確に伝わらないと、漫然としたフィードバック・議論で終わってしまいます。

正しく言語化し、資料上で明確に示すことが重要です。

そもそもスライド形式である必要があるのか

成果を得るための手段がスライド形式の資料だけとは限りません。箇条書きの資料でも十分に説明に足るのであれば、敢えて時間をかけてスライドにすることはないでしょう。

説明相手との関係性上、確認ができるのであればそもそもスライドにして説明する必要があるのか確認することで無駄な資料作成の時間を省くことができます。

プレゼン形式で話すのか、資料として渡すものなのか

プレゼン形式で話すこと(その場で理解してもらうこと)を前提とした資料と、ハンドアウトとして渡すこと(後からじっくり理解してもらうこと)を前提とした資料で、資料に詰め込む情報量や見栄えが大きく変わってきます。あらかじめ説明の形式を明確にしておくことで見栄えの修正を防ぐことができます。

事実・論理が重要な資料なのか、印象・感覚が重要な資料なのか

分析結果を説明するのであれば、分析結果の確からしさや導かれる示唆そのものが重要であり、新しい商品を発表するのであれば、その商品のすばらしさを直感的に理解させることが重要です。

資料の性質により、作りこむ際の力点(事実データの多さ・妥当性の高い示唆なのか、資料の見た目の美しさ・インパクトなのか)が変わってきます。

段取りを決めておく

資料作成の前提を明確にしたら、相手と説明までの段取りを決めます。これは資料作成に限らないことですが、相手ありきの仕事を完遂させるためには、事前に相手の期待値を探り、期待値を定めることがとても重要です。

どのタイミングで、どのレベルでの報告を求めているのかを明らかにし、最終化までのスケジュールを決めましょう。そうすることで資料作成の進捗について相手から確認が入ることが減ることでしょう。

その際に説明相手の関心ごとについてあらかじめ確認しておくと、資料作成に反映させることができるので相手の期待値とズレた資料になることを防げます。

ストーリーラインを作成する

ここまで下準備ができたら、資料作成に入りましょう。

ただ、いきなりスライドを描き始めるのはよくありません。家を建てる時にはまず設計図を作るのと同様、説明資料にも全体のストーリーを明確にした設計図が必要です。これをストーリーラインと言います。

ストーリーラインを作る際には以下の情報を整理します。

  • ページ番号 ・・・ 何ページにそのスライドを配置するか
  • スライドのタイトル ・・・ どのようなテーマのスライドか
  • スライドのメッセージ ・・・ そのスライドで言いたいことは何か
  • スライドのメッセージを支える情報 ・・・ そのスライドで言いたいことを伝えるために必要な情報やイメージは何か、情報源はどこにあるか

ストーリーラインを作成することで、1ページ1ページのスライドを作る前にそもそもの伝えたいことのズレや誤りを修正することができ、無駄なスライド作ることを防げます。

ストーリーラインはスプレッドシートで作成することもあれば、スライドに上記の内容だけを描くこともあります(筆者の周りでは「スケルトン」と言っていました)。

具体的なストーリーラインの作り方は以下の記事を参考にしてみてください。

いきなりスライドを書かない!プレゼン資料作成前に始めるストーリーラインの作り方

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ストーリーラインに対してフィードバックをもらう

ストーリーラインが明確になっていると、ある程度どういうことを説明・主張したいかが見えてくるかと思います。そのタイミングで上司やクライアントといった説明相手に資料に対して気になっているところ、相手の意見を確かめたいところを確認しましょう。そうすることで早い段階で説明する側と説明を受ける側のズレを認識することができます。

この段階で真正面から説明しても大丈夫な相手であれば時間を取って確認してもいいですし、ストーリーラインの段階で説明し難い相手であれば、他の打合せや雑談なのでそれとなく話を振って相手の感触をつかむのもよいかと思います。

プレゼンや資料説明を成功させるには、相手がYESと思えることをどれだけ積み重ねられるかがポイントです。事前に相手にYESと言ってもらうことができれば、本番もYESと言ってもらえる可能性が高くなります。

手書きでスライドイメージを作成する

ストーリーラインが固まったら、一つ一つのスライド作成に着手します。ただ、多くの人はここでスライド作成アプリの画面を前にして頭を抱えるのではないでしょうか。プロのコンサルタントの多くは、いきなりスライドに向かう前にA4の方眼紙等に手書きでスライドの構成要素を描きます。ほとんどの人は手書きで描く方がスライド作成アプリよりも高速にスライドイメージを描けるからです。

また、チームで資料作成をしている場合は手書きで描いたものを部下やチームメンバーに渡してスライド化してもらうこともできます。

これまでいきなりPCの画面に向き合ってた人は是非、手書きで描いてからPCで作成するようにしてみてください。驚くほど作業がはかどるかと思います。

資料を作りこむ

手書きでスライドイメージを作成したら、スライドを作りこんでいきましょう。

スライド作成の作業で悩む3大ポイントは「レイアウト」「配色」「アイコン・イメージ」の3つです。それぞれにおいて自分の中で引き出しを持っておくことで作業が劇的に早くなることでしょう。

レイアウト

過去に作った資料の中で使いまわしができそうなレイアウトは汎用化して保存しておくと、ゼロからレイアウトを作らずに済みます。また、スライドのレイアウトに関する書籍は多数販売されていますので、それを見ながら、使えそうなレイアウトをテンプレート化するのもよいかもしれません。

また、レイアウトの引き出しを多数持っておくと手書きのスライドイメージを作る段階でも役に立ちます。

配色

配色はスライドのわかりやすさを左右するとても大事な要素です。よくある失敗として

・色を使いすぎている

・強調しすぎている

の二つがあります。前者に関しては「ベースの色」「強調色」「補助色」の三色程度に抑え、スライド内で使った色に意味を持たせることが重要で、後者に関しては本当に伝えたいこと1~2か所程度に強調をとどめておくのがポイントです。

アイコン、イラスト

作りたいスライドに適切なアイコン、イラストを探すのに時間がかかること、ありませんか?世の中にはアイコンやイラストをまとめたサイトがあるので、自分が普段使うサイトを決め、ブックマークしておくことで探す手間が短縮されます。

【2019年版】キレイな資料作成に必須!オススメのイラスト・アイコン素材サイト10選

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ショートカット

上記3つに加え、スライド作成アプリのショートカットを覚えると作業時間が短縮されます。Microsoft社のパワーポイントの主なショートカットについては以下の記事にまとめてありますので参考にしてください。

スライド作成時間が1/3に?絶対に覚えるべきPowerPoint(パワーポイントのショート)カット22選

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ストーリーをセルフチェックする

ここまでくると資料の完成まであと一歩です。単体のスライドを作りこんでくると資料全体で言いたいことが見えなくなることが往々にしてあるため、一通り資料ができたら全体のストーリーとそれを支える情報に一貫性があるかをチェックしましょう。筆者がストーリーチェックする際によくやる方法は、

  • 8in1で印刷して机に並べて眺める
  • スライドアプリをサムネイル表示(パワーポイントの場合alt→V→Dのショートカットでできます)にして眺める

の2つです。

説明・レビューに臨む

ここまでの手順を踏めば、伝えたいこととそれを伝えるためのコンテンツがわかりやすく網羅された資料ができているはずです。

本番の説明やレビューに臨む際には事前にその説明・レビューでほしいフィードバックの内容を示し、可能であれば資料を送っておくのもよいでしょう。ただし、説明相手との関係性によってこういう事前の共有ができるのか否かが変わってくるので、不安な場合は説明相手のことを知っている方に確認するとよいかと思います。

上司からデキると思われる!資料レビューの効果を劇的に高める10のポイントとは

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まとめ:適切な段取りによって資料作成を効率化しましょう

いかがでしたでしょうか?「段取り八分」と言うことわざがあるように、資料作成も手順をしっかりすることによって大幅に効率をあげることができます。これまでいきなりPCに向かってしまっていた人は是非この記事に書いてあることを実践してみてください。

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プライズ株式会社 代表取締役CEO 内田 孝輔

2004年早稲田大学政治経済学部卒業後、アクセンチュア経営コンサルティング本部等にて多数の戦略・業務改革コンサルティング業務に従事。 その後、カカクコム食べログ本部等3社にて新規事業の立ち上げおよび事業経営に従事した後、株式会社iettyにて取締役COOとして業務改革、オペレーション組織立ち上げを中心とした幅広い企業経営に携わる。 登壇・専門誌への記事の寄稿多数。 営業から経理まで幅広い領域における業務変革をコンサルタント・事業経営者としてリードした経験を有する業務変革のプロフェッショナル。

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